（一）送り状/インボイス（Invoice）

商業送り状と公用送り状とがあり、単にインボイスという場合には一般的に商業送り状を指す。品名、数量、価格、契約条件、契約単価などが記載されており、船積みされた貨物の明細を現わすとともに、代金の決済、輸出入申告などもインボイス（Commercial Invoice）をベースに処理される。商業インボイスには記入すべきな必要項目は次の通りである。

1.送り状日付（Issued Date）

2.送り状の相手先（Addressee）

3.送り状の発行者（Issuer）

4.船積日（Date of Loading）

5.船名（Sailing Vessel’s Name）

6.出港日（Sailing Date）

7.目的地予定到着日（Estimated Date of Arrival）

8.品名および品種（Commodity & Specifications or Quality）

9.数量（Quantity）

10.金額（Invoiced Amount）

11.荷印（Shipping Mark）

12.支払いの方法（信用状番号、方法、支払期間等）

信用状に別段の定めがない限り、銀行は信用状が認める金額を超えた額で作成されたインボイスを拒絶することができるから、その他の記載内容とともに必ずB/Lの記載とも一致しなければならない。(www.daowen.com)

（二）荷造り明細書

パッキング・リスト（Packing List）は、インボイスとよく似ているが、商品に各種の包装（箱入れ、梱包など）が混合している場合、または1容器に各種の内装物を詰め合わせた場合、商品の外装（Packing）、内装（Packaging）および中身の内容が詳細に記載されているものである。主に、注文番号、荷印、箱番号、各箱ごとの内容明細、正味重量、総重量、容積などを記入する。

（三）公用書類（Official Invoice）

1.税関用インボイス（Custom Invoice）

2.領事インボイス（Consular Invoice）

3.産地証明書（Certificate of Origin）

（1）原産地証明書：貨物の原産国を証明する書類である。買手の要望により作成され、輸入通関の際に用いられる。中国では中国貿易促進委員会が発行するもので、日本では商工会議所から発給する。輸入の場合は、通常、特恵関税の適用を受けるために必要な証明書を指し、原産国の税関が、その物品の輸出の際に発給する。日本では、UNCTAD（国連貿易開発会議）での合意に基づく国際的に統一された様式の原産地証明書以外のものでは、特恵関税の適用は受けられない。

（2）特恵用原産地証明書（Generalized System of Preferences，GSP FORM A）：一般的に「FORM A」と言われている。中国を含む特に開発途上国から日本へ輸入する際に限られたものや商品によっては、通関業務を行う際に「原産地証明書の原本」を提示すれば、一般の関税率よりも低い税率が適用される場合がある（税金が一般よりも安くなる）。また無税になるものや商品もある。それらは「特恵関税」と言われている。1年を通じて常に特恵関税の適用を受けられるものや商品もあるが、中には1年間に適用を受けられる数量や金額の決まっているものや商品もある（有効期限は発給の日から1年となっている）。特恵用原産地証明書は中国で商品検験局が発行する。

4.検査証明書（Inspection Certificate）

売買契約書に記述された商品の仕様は、契約に合致しているということの証明書で、その証明を発行する者は次の通りである。

（1）品物の製造業者機関

（2）第三者の権威のある検査機関（政府、民間）

（3）客先の検査官

必要があるときは、この旨信用状に謳う。種類は、主に、品質証明書（Quality Certificate）、分析証明書（Certificate of Analysis）、また国によって検査を指定された商品の場合、国立検査所の発行する検査証明書などがある。