船積書類は貨物とお金とを結ぶ重要な書類であり、国際取引決済として欠かせないものであって、次のような役割を有する。

（一）船積書類は、① 貨物の船積みを証明する書類であり、② 輸入地での通関のために必要な書類でもあり、③ これと引換えに貨物を引き取ることができる書類でもある。

貿易取引に使用される為替手形にはこれが添付されなければ、外国為替銀行は為替手形の買取りを拒絶する。したがって、船積終了後、売主は敏速に必要とされる船積書類を取り揃えなければならない。

国際間の貿易決済は一般に国際荷為替制度を利用して行われている。(www.daowen.com)

（二）輸出者は書類を輸出地の買取銀行に持ち込み、代金を支払ってもらう。一方、この船積書類は、輸入地の信用状発行銀行へ送られて、輸入者に呈示され、輸入者は代金を払って書類を受け取り、その中より船荷証券を抜き出して、これを船会社に持ち込み、貨物を受け取ることができる。

（三）船積書類は商品の担保として、また商品の受渡しに必要な書類であるばかりでなく、CIF で取引が行われる場合には、この船積書類の授受によって約定品の所有権が譲渡される。船積書類を取り揃えるために必要な諸費用は売主がサービスとして立替えるのが一般的である。