（一）信用状は独立の文書

信用状は基本的な性格として、売買契約又はその他の契約に基づいていても、そのような契約とは別個の取引であり、かつ銀行は、たとえそのような契約についてどのような参照事項が信用状に含まれていても、当該契約とは何の関係もなく、またそれによりなんら拘束されるものではない。

（二）信用状取引は証券取引

信用状取引は売買契約から独立した取引となるので、荷為替手形に添付される船積書類が信用状条件に合致しているか否かがすべてであって、売買契約の内容は信用状取引とは無関係である。銀行は、一件書類が文面上信用状条件に合致しているか否かを確かめるだけである。(www.daowen.com)

（三）厳密一致の原則

信用状は、いわば条件つきの支払保証であり、受益者たる輸出業者が信用状の条項を忠実に守って荷為替手形を振り出した場合にのみ、その手形は支払われる仕組みになっている。

荷為替手形に添付する船積書類の種類・内容等は、信用状で要求されているものと一致しなければならないが、それも、だいたい一致していればよいというのではなく、厳密に一致していなければならないことになっている。これを「厳密一致の原則」（the Doctrine of Strict Compliance）と呼んでいる。