(一)送金(並為替)
1.並為替の意義
送金(Remittance)または送金為替は最も簡単な国際決済方式である。外国為替による資金の流れは、資金を送付する送金為替と資金を取寄せる取立為替に分類できる。送金為替は、仕向地の銀行や郵便局が送金依頼人より対価を受領し、被仕向地の銀行や郵便局に対し受取人への資金の支払いを指図する為替である。送金為替の送付と資金の流れが同一方向のため、順為替または並為替と呼ばれる。
2.送金(並為替)の種類
並為替方式による決済は、銀行による送金為替と郵便局による国際郵便為替に大別される。銀行による送金為替は、被仕向銀行に対する支払指図を電信で送る「電信送金」と「送金小切手」がある。郵便局による「郵便為替」は、外国の債権者の住所に為替証書(Postal Money Order)を届けるものと相手の口座宛に送金するものとがある。
(1)郵便送金(M/T):郵便送金(M/T)とは、被仕向銀行への支払指図書(Payment Order)を航空郵便で送付する送金方法を郵便送金(Mail Transfer,M/T)という。
(2)電信送金(電信振替)(T/T):電信送金(T/T)とは、仕向銀行から被仕向銀行に受取人への支払を委託する支払指図を電信で行う送金である。T/Tの場合、手形、小切手のような有価証券を用いない点が特色である。受取人への支払方法としては、口座振込が一般的である。金額が小さい取引や個人の送金の場合、T/Tでは手数料負担が大きくなるため、国際郵便為替やクレジットカードなどが利用される。
(3)手形送金(D/D):国際銀行間データ通信システム(SWIFT)が普及した今日では、M/Tは消滅したといえる。
(二)取立為替(逆為替)
1.逆為替の意義 (www.daowen.com)
取立為替は、仕向地の銀行が被仕向銀行に債権取立を依頼する為替であり、仕向地で組まれた荷為替手形の流れと資金の流れが逆方向になることから逆為替と呼ばれる。取立為替には、荷為替信用状(Documentary Credit)により振出された荷為替手形(documentary bill)と信用状なしのD/PまたはD/A決済方式により振出された荷為替手形がある。D/P・D/Aの場合、輸出手形保険が付保されていなければ、銀行は手形の買取を行わず、取立(Collection)方式をとるのが一般的である。この手形を取立手形(Bill for Collection,B/C)という。
この他、逆為替には、例えば入札保証のために発行されたStand-by Creditが実行されるような場合に振出される為替手形や荷落信用状(Documentary Clean Credit)により振出される裸為替手形(clean bill)がある。
送金ベースの前払いに比べて、輸入者は契約商品の船積後、船積書類が到着してから支払いができるので安心できるし、輸出者にとっても、船積後、荷為替手形と交換に直ちに輸出代金が支払われるので、送金ベースの後払いよりも有利である。
2.取立て(逆為替)の種類
(1)支払渡し(D/P手形):D/Pとは、Documents against Payment(支払渡し)の略で、手形支払人(輸入者)が輸出者の振出した荷為替手形の支払(Payment)を行うのと引換えに船積書類(Documents)を引渡す条件である。
(2)引受渡し(D/A手形):D/Aとは、Documents against Acceptance(引受渡し)の略で、手形支払人(輸入者)が輸出者の振出した荷為替手形の引受け(Acceptance)を行うのと引換えに船積書類を引き渡す条件である。したがって、D/Aの場合には、手形はD/A 90 days after sightといったように期限付となる。
(3)信用状(Letter of Credit = L/C):海を隔てて素性の知らない相手に前払いや後払いの送金では、代金回収や商品引取りに不安がある。このリスクを排除し安全に取引が行われるために銀行が介在する。信用状は、銀行が輸出者に対して輸入者の信用を保証するものである。信用状は輸入者(信用状発行依頼人)の依頼により、輸入者の取引銀行が輸出者宛に発行する証書である。証書に記載された条件どおりに輸出者が振り出す荷為替手形の引受け・支払いを発行銀行は保証している。信用状取引は、信用状が要求する船荷証券とその他船積書類を添付した荷為替手形の提出があって成り立つ。
図6-1 支払方式についての仕分けと流れ図
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